オール電化
ここ10年近くでオール電化の物件(戸建て住宅、マンション問わず)が非常に多くなりました。
「オール電化」とはその名の通りで、生活に関連するエネルギーを全て「電力」で賄うシステムのことを言います。
例えば、オール電化システムが普及する前はお湯を出したり、お風呂を沸かしたり、暖房器具(床暖房やガスファンヒーター)、調理キッチンなどは「ガス」を使用(ガス会社と契約)し、それ以外の電力は電力会社と契約してしようするというのが一般的でした。
ですが、オール電化が登場すると、今まで「お湯を使用する」「お風呂を沸かす」「暖房器具の使用」を電力で行うことができ、またガスキッチンの代わりIHクッキングヒーターを導入する家庭が増えて、ガスを使用する(契約する)必要性がなくなってきました。
このオール電化システムですが、実は1980年代に誕生したといわれており、意外と歴史は古いですが、当時はまだ電気とガスを併用するというのが一般的であったため、一般家庭への普及はほとんど進みませんでした。
その後2000年代になりエコに対する国民全体の意識が高まったのと、LED電球が登場したことによって電気を効率的に使用したいという人が増えていきました。
その結果各メーカーがIHクッキングヒーターやエコキュートなどのオール電化製品の開発や販売を進めたことによって一般家庭への普及が進みました。
またガスを使用しないということで、火力による事故などがないという安全面での信頼も高く、高齢者や小さなお子さんがいる家庭での普及が特に進みました。
ただ、2011年に東日本大震災という大災害が起きたことで、全国的に節電の意識が高まったのと、それに伴う電気料金の値上げなどで、オール電化の普及が伸び悩みました。
しかし現在は2016年に始まった電力自由化やオール電化のメリットが見直されたことで再び一般家庭への普及が拡大しはじめました。
次のページではオール電化のメリット・デメリットを紹介したいと思います。