金利上昇のリスク
「超低金利の恩恵」は、中・長期的にみると「諸刃の剣」ということができます。すでに金利上昇の気配はありますが、せっかく低利で調達した資金を元に資産を手にしても、金利が上がって利払いが多くなれば、運用利回りは相対的に低下します。金利水準が「底値」に近い現在、将来的にある程度上昇することを見込んで運用計画をシミュレーションしてみることも必要です。
稼働率のリスク
すでに入居者がいるオーナーチェンジ物件や、人口密集度の高い人気エリアのワンルームなどを購入する場合はあまり問題になりませんが、駅から遠いとか、地方都市で人口が少ない地域のアパートを購入する場合や供給過剰感の高い都心部のオフィスビルを購入する場合など、「空き室」が発生するリスクをあらかじめ想定して、対策を考えておく必要があります。
アパートなら自分で入居者を探す工夫をするとか、マンションの一棟買いならサブリース(一括借り上げ方式)を利用するなど、購入前に腹づもりはしておいたほうがいいでしょう。
老朽化のリスク
同様に、区分所有のマンションの場合はよほど古い物件でない限り大規模な修繕のリスクは、管理組合や管理会社がしっかりしていればある程度予測もできますし、リスクも回避できます。一方、表面利回りが一般的に高い中古のアパートや一棟買いのマンションなどの場合、雨漏りや給排水設備の故障などの入居者からのクレームは最終的に「大家さん」であるあなたのところにきます。
クレームがきてから慌てるのではなく、あらかじめリフォームや修繕を依頼する業者を決めておいたほうがいいでしょう。