マンション管理士

マンション管理士と言うと、マンションの管理人になるための資格と勘違いする方が多いようですが、違います。
マンションの管理組合を運営するための方法や住人とのトラブルの際の対処法などについて、指導をする立場の人がマンション管理士です。
資格を取るには、筆記試験に合格しなければなりませんが、マークシート方式なので比較的取り組みやすいでしょう。受験資格は特になく、誰でも受験できます。
試験内容については、「マンション管理の法令に関して」「管理組合運営に関して」「マンションの構造や設備に関して」「マンション管理についての法律に関して」などです。
筆記試験だけなのでやさしいように感じますが、合格率は約8%と結構狭き門になりますので、参考書を熟読し効率的に勉強することが大切です。マンション管理のコンサルタントとして、今後注目される資格になるでしょう。

土地区画整理士

土地区画整理士とは、その名の通り、土地区画整理事業をスムーズに行う上で欠かせない業務を行うための資格です。
土地区画整理士資格の合格率は50%とかなり高いですが、学校卒業後実務経験のある人だけしか受験できないため、受験そのもののレベルが高いと言えるでしょう。
高卒の場合を例にとりますと、指定学科卒業後に3年以上の実務を経験している人という条件になります。

試験内容は、学科試験では土地区画整理事業総論や換地計画などの全般的な知識と法規について。実地試験は、実際に換地計画を提案するところまで行うようになっています。
また不動産鑑定士・不動産鑑定士補の資格を持っていれば学科試験の一部が免除されます。
土地区画整理は、最近頻発している災害においても、災害地の復興や駅前整備などにも適応され、土地区画整理士の資格もこれからより重要なものになるでしょう。

無道路地とは

「無道路地」とは、鑑定評価における画地要因であり、一般的には公路に全く接していない土地のことを言います。その土地を単独で利用することは不可能だが、公路まで通路を取り付けて利用が可能になるものです。無道路地と混同しやすいのが「袋地」でありますが、「袋地」は、路地状部分で道路に接道しています。
民法上の「袋地」は「他の土地に囲繞されて公路に通じないもの」(民法210条)とされているので鑑定 評価の「無道路地」に近いと言えます。
鑑定評価でいう「袋地」でも路地状部分の幅が狭く2m未満の場合は、建築基準法43条1項の接道義務を充たさず、建築不可となりますが、この場合の袋地は、「無道路地に準ずる袋地」として「無道路地等」として取り扱います。
公路とは、不特定多数が自由に通行できるものであれば私道でもいいですが、反面、公法上の公道と なっていても、相当程度の幅員があって、安全自由に通行できる道路でなければ公路にはなりません。

公路に全く通じていない土地があっても、顕在化もしくは潜在化した民法210条の囲繞地通行権を有し ているケースが多いです。
無道路地に準ずる袋地でも路地状部分の幅が極端に狭隘な場合は、現在の通説、判例は、土地の形状、面積、用途などを考慮してその土地に相応しい利用をするのに当該道路で不十分であれば、相対的に考え、囲繞地通行権により当該部分の拡幅を認める傾向にあります。
囲繞地通行権が、まだ潜在の域にとどまる場合は、囲繞地通行権が認められるであろう位置や範囲を 探索し、その実現性の程度を検討し、すでに囲繞地通行権を認められた通路の実態があり、具体的に 顕在化している場合は、当該部分の利用状況や私法上の契約関係などを前提として鑑定評価すること になります。
したがって、無道路地の価値は、無道路地部分のみではなく囲繞地通行権を内在して検討されるべきものなのです。

無道路地の鑑定評価

無道路地を鑑定評価する場合、当該地が位置する地域特性、例えば都市部の市街地か、郊外の住宅地域か、農村等の農家集落か、宅地以外の農地や林地または宅地見込地かなどにより、その減価の程度は異なります。
つまり、中心市街地のように狭隘な敷地に過密に建築物が建ち並ぶのが一般的な地域では、囲繞地が通路等を提供することは、当該囲繞地が狭隘なので地上建物を取り壊さなければならなくなったり、囲繞地の既存建物が建蔽率や容積率を充たさなくなったりするなど、その実現性の困難度が高くなってしまいます。
また、接道義務がない都市計画区域外か、接道義務がある都市計画区域内かによっても減価は異なります。
宅地としての利用がなされる場合、建築基準法令で建物が建築不可となることは、致命的な欠陥とな り、駐車場や資材置き場等としての利用しかできなくなるため、対象地もそれなりの経済価値となり 減価が大きくなってしまいます。

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